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- AIM30って腎臓病用の療法食じゃないから意味ないのかな?
- リンの制限が緩すぎるのでは?
- AIM30シリーズは買うべきなのか迷う・・・。
マルカンのキャットフード、AIM30シリーズは、猫の慢性腎臓病が心配な飼い主さんの間で、非常に話題になっています。
私は獣医師になって20年間、たくさんの慢性腎臓病の猫さん・飼い主さんと接してきました。
と同時に、私自身も2017年に19歳だった愛猫を慢性腎臓病で亡くしました。
宮崎徹先生の著書も繰り返し読み、先生の想い・願いを理解していると自負しています。
この記事を読めば、AIM30シリーズが、おうちの猫さんにとって、
おすすめなケース、おすすめしないケース、どちらのタイプか分かると思います。

「なるほどね!」と、納得出来たらご購入を検討してみて下さい。
宮崎徹先生の著書、≫猫が30歳まで生きる日」のレビュー記事も
ご一読いただけると、ありがたいです。
1.AIM30のキャットフードは意味ないの?
結論としては「意味ない」訳ではありません。
むしろキャットフードとしては、総合栄養食の基準を満たしていて、良い商品です。
ただし、期待を100%叶えてくれる訳でもありません。
2.腎臓病用の療法食じゃないの?

AIM30シリーズのフードは食事療法食ではありません。
ペットフード公正取引協議会の基準では「総合栄養食」というカテゴリーです。
総合栄養食とは、そのフードと水だけで、必要な栄養素の不足が起こらないバランスの取れたフードです。
一方、療法食のフードは、病気の悪化を防ぐために、栄養素の一部を制限したり、バランスに手を加えているフードです。
食事療法は、始めるタイミングが重要で、症状によって変更することも検討が必要なフードです。
個人的には、猫の腎臓病用療法食は👉スペシフィックをお奨めしています。
タンパク質やリンの調整とともに、オメガ3脂肪酸が豊富に配合されています。
マルカンは、腎臓病を治したり、悪化を抑えたり、といった治療的効果ではなく、
病気の予防を目的に、総合栄養食を目指したと考えられます。
宮崎徹先生は、著書(猫が30歳まで生きる日)の中でも、"病気の予防薬"を作り上げたいという想いを記されています。
マルカンは、AIM30以外の総合栄養食も数多く製品化しています。
3.リンの制限が緩すぎる?
リンの含有量についての意見もよく目にします。
こちらも療法食との違いでもありますが、健康な猫の場合、リンという物質は、制限すればするほど良いというものではありません。
筋肉や脳、神経組織でエネルギーを作る役割をしています。
血液検査のリンの見方については、👉検査ガイド(リン)をご参照ください
AIM30は、腎臓病を治したり、悪化を抑えたり、といった治療的効果を目的とした商品ではないので、
リンが厳しく制限されていないから意味がない、訳ではありません。
4.AIM製剤が配合されているわけではないから意味ない?
AIM30シリーズのフードには、AIM製剤(お薬)そのものが入っている訳ではありません。
愛猫の健康維持にアプローチするアミノ酸(A-30)が配合されているという表記がされています。
宮崎先生は著書の中でも、「予防薬という概念」について、何度も触れられています。
今の日本の枠組みでは、予防"薬"という概念が無いため、
どうしても、サプリメント(食品)というカテゴリーでの販売が現実的なのだと思います。
5.過度の期待をさせてしまう危険性
繰り返しになりますが、AIM30シリーズのフードは、食事療法に使用する療法食ではありません。
医薬品でもないため、「健康を"サポート"」という表現になります。
健康食品やサプリメントでは、過度な期待をさせてしまう事を防ぐため、医薬品のような効能・効果は表示していません。
ネコを飼った経験のある方の多くはご存じだと思うが、ほとんどのネコは老齢になると腎臓病にかかり、その多くは長く苦しんだ末に亡くなる。
猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見
宮崎徹
近年は「病気は治療から予防、早期発見・早期治療」という意見が強いと感じます。
1番良いもの、1番効果のある方法以外は意味がない・・・という型にはまり過ぎず、
ゆったりと時間をかけて健康のサポートをしてあげたい方向けの製品かなと感じます。
私自身も、2017年に飼い猫を慢性腎臓病で亡くしました。
多少、「ああしてあげればよかったかな」という後悔もありますが、17歳から病気と付き合い始めて、約2年ケアしました。
猫さんの飼い主のみなさんが、これは食べてくれるかな?こっちの方が好きかな?健康に悪くないかな?と、食べ物選びをする
・・・こういう時間が、後々、「良い想い出」になるといいな、と思います。
6.【結論】AIM30シリーズは買うべきなのか?
AIM30、おすすめしないケース
- 既に慢性腎臓病に限らず(尿路疾患など)、食事療法を行っている場合
- 医療的な効果・効能を最大限求めている場合
- 食事の切り替えによって、全く食べなくなる可能性がある場合
- 近々お引っ越しなど、色々なストレスが重なる場合
AIM30、おすすめなケース
- 現時点健康で、興味深く色々なものを食べる猫さん
- 健康的な食事選びに興味があって、いろいろと試してみたい飼い主さん
意味があるか?ないか?
99%の期待に応えてくれても、1%の部分にこだわりがあって「意味ない」と感じる人もいると思います。
一方、なんとなく、今までずっとこれしかあげてなかったけど、
食べ物について考えてみようかな?というきっかけには試しやすいフードだと思います。
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