

ロイヤルカナンの猫用療法食、「腎臓サポート(ドライ製品)の違い」について、よくご質問を受けます。
👉 "なんとなく奨められた"から"
👉 "一番よく食べた"から、
という理由で始める事も多いですが、「特徴を最大限知っておきたい」です。
この記事では、
腎臓サポート(ドライ製品)4種類について、「比較表」を使いながら、こだわりを分かりやすくお伝えします。
今さら「これってどう違うんですか?」と、動物病院で聞きづらい疑問を解消できます。
「最近、残しちゃうことが多いな。」「他のフードも試してみたい…」そんな時、「療法食の目的」が分かっていると、比較しやすいと思います。
一度、違いについて確認しておきましょう。

推奨ステージ | リン (単位/400kcal) | タンパク質 (単位/400kcal) | カロリー (単位/100g) | |
早期腎臓サポート | 1~ステージ2早期 | 0.53 g | 29.4 g | 381 kcal |
腎臓サポート | 2後期~ステージ4 | 0.31 g | 23.5 g | 392 kcal |
腎臓サポート スペシャル | 2後期~ステージ4 | 0.46 g | 26.5 g | 392 kcal |
腎臓サポート セレクション | 2後期~ステージ4 | 0.40 g | 23.9 g | 411 kcal |
注目点は『腎臓病のステージ』、『リン』、『タンパク質』、『カロリー』の4つ
腎臓病のステージ(進行度)
猫の慢性腎臓病は「4つのステージ」に分かれています。
※ステージ1から4まで。数字が大きいほど進行しています。
食事療法は、早ければ早いほど良いというものではなく、
👉状況に応じてステージ2から始めることが推奨されています。
早期腎臓サポートは、慢性腎臓病とは診断されていないものの、『明らかな老化の兆候を示す7歳以上のシニア猫』にも推奨されています。
👉老齢のサイン・ステージによる療法食の使い分けの詳細は、以下のページもご参照ください。

タンパク質・リン・カロリーを調整
「慢性腎臓病」と診断がついていても、色んなタイプの猫さんがいます。
▶痩せている子
▶歯が丈夫な子
▶血圧が高い子
▶味へのこだわりが強い子…
正解はコレ!これ以外はダメ!と、こだわり過ぎず、使い分ける事も必要です。
~早期腎臓サポート~
早期腎臓サポートが推奨となる時期では、食欲は落ちていないケースも多いです。
カロリーは少なめで、"量"を食べられる設計になっています。
~腎臓サポート~
腎臓病用の療法食の基本形です。
「タンパク質を制限」しているので、標準給与量を食べられているか意識してください。
気づかないうちに体重が減っていくことがないように。


~腎臓サポートスペシャル~
腎臓サポートスペシャルは、タンパク質・リンともに制限がゆるめです。
リンは旨味成分でもあるので、スペシャルは美味しさを残しているフードです。
血中リン濃度が目標値内の場合(※1)は、嗜好性が良いので、スペシャルを使うのも良いです。
※1: IRISステージ別の、血中リン濃度の目標値は下のようになっています。

~腎臓サポートセレクション~
病気と付き合っていくためには、体重の維持が重要です。
腎臓サポートセレクションの特徴は、カロリーが高めに設定してあります。
まとめると、以下の表のようになります。
早期腎臓サポート | 腎臓サポート | 腎臓サポート スペシャル | 腎臓サポート セレクション | |
推奨ステージ | 1~ステージ2早期 | 2後期~ステージ4 | 2後期~ステージ4 | 2後期~ステージ4 |
リン (単位/400kcal) | 0.53 g | 0.31 g | 0.46 g | 0.40 g |
カロリー | 381 kcal/100g | 392 kcal/100g | 392 kcal/100g | 411 kcal/100g |
タンパク質 (単位/400kcal) | 29.4 g | 23.5 g | 26.5 g | 23.9 g |
ドライフードが主食の場合、しっかりお水を飲んでくれることが重要です。
飲水量を増やす工夫や、ウエットフードとの併用も、脱水や便秘しやすい高齢猫にはおすすめです。

他社製品も含め、猫さん用の慢性腎臓病療法食を一覧にしてみました👇

》猫ちゃんの腎臓の健康を考えたサプリメント
ヒルズのk/dか、ロイヤルカナンの腎臓サポートか、迷われた場合は、👇コチラの記事も参考になさって下さい。
