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【食べない猫へのサポート】栄養素のチェック項目 シリンジ給餌/強制給餌

2023年5月24日

 

  • 点滴では栄養は摂れないから、食べてもらうしかないと言われた
  • 猫さんが強制給餌を嫌がって心が折れそう
  • でも、せっかく頑張ってくれるのだから、回復に重要な栄養素が知りたい

 

病気と付き合っていくためには、栄養学的なサポートが重要ですが、

病気の種類やステージによって、必要な栄養素も違います。

正確な情報を得るためには、獣医師や動物病院のスタッフと連携することも大切です

 

栄養管理によって予後が変わる

適切な栄養で猫の命を延ばせる


適切な栄養管理によって、予後(生存期間)や退院までの期間が変わるというデータがあります。

Nutritional requirements of the critically ill patient 

重症患者の栄養要求量
Clin Tech Small Anim Pract. 2004 Feb;19(1)

 

An investigation of the relationship between caloric intake and outcome in hospitalized dogs

入院犬におけるカロリー摂取量と予後の関係の検討
Vet Ther. 2001 Fall;2(4):301-10.

 

信じられないかもしれませんが、

適切な栄養管理によって、生存期間や退院までの期間が延びることが多々あります。

特に慢性腎臓病の猫さんの体重や筋肉量の変化を追うと、病態の進行との関連が見られます。

 

》【お家で簡単!】猫の慢性腎臓病の早期発見3つの方法!SDMAだけじゃない!

 

とくに1か月で体重が10%以上減少している場合は、注意が必要です。

   

どれくらいの量を食べられると良いですか?

猫さんが十分に食べられているか気になる方も多いと思います。

病気の状態によっては、

「無理しない(吐かない)ペースで、食べられるだけ食べさせてください」

とお伝えする事もあります。

 

でも充分食べられているのか不安になりますよね。

栄養管理に役立つ2つの目安を紹介します。

 

目標カロリー

安静時エネルギー要求量(RER)という数値

生存のために最低限必要な目標カロリー

 

求め方は、

電卓で体重(kg)x体重(kg)x体重(kg)、

√(ルート)、√(ルート)、

出てきた数字にx70

 

計算例

(例) 3.5kgの場合、

3.5x3.5x3.5=42.875  

√、√で、2.55888

x70で、179.12

RER(安静時エネルギー要求量)は、179kcalとなります。

 

1日の水分必要量

水分の必要摂取量は、

  • 60mL x体重(kg) 体重3.5kgなら、60 x3.5=210mL
  • RER(安静時エネルギー要求量) x1.2 体重3.5kgなら、179 x1.2=215mL

のどちらかで、おおよその量を計算します。

 

自宅での強制給餌・シリンジ給餌によく使われるフード(例)

カロリー炭水化物脂質タンパク質
アペ150kcal /1缶(183mL)
クリティカルリキッド105kcal /100g19.4g /400kcal19.8g /400kcal31.2g /400kcal
腎臓サポートリキッド108kcal /100g24.1g /400kcal20.4g /400kcal26.0g /400kcal
カロリーエースプラス90kcal /100g
スープ状タイプの高栄養食

 

カロリー炭水化物脂質タンパク質
回復期ケア a/d118kcal /100g2.7g /100kcal6.7g /100kcal9.0g /100kcal
スペシフィック リカバリー129kcal /100g4.0g /100kcal5.8g /100kcal9.3g /100kcal
退院サポート127kcal /100g3.1g /100kcal5.1g /100kcal10.0g /100kcal
カロリーエース ムースタイプ90kcal /100g
ムース・ペーストタイプの高栄養食

 

カロリー脂質タンパク質
T.D スーパーハイカロリー100kcal=15.3g8.44g以上 /100kcal4.45g以上 /100kcal
T.D 猫用 キドナ100kcal=20.2g5.05g以上 /100kcal6.46g以上 /100kcal
T.D ハイカロリー/高たんぱく100kcal=19.6g5.48g以上 /100kcal8.42g以上 /100kcal
パウダー(使用時溶解)タイプ

 

栄養素の不足による身体の反応には2つある

健常時と重症疾患時で、エネルギー摂取が制限された際の体が示す反応が異なります。

健常時は脂肪を燃焼しますが、重症疾患時には体内のタンパク質や筋肉を消費します。

 

健常時

減量(ダイエット)など、健常時にエネルギー摂取を制限した場合は、

タンパク質よりも脂肪を燃焼させて必要なエネルギーを補填します。

 

重症疾患時

一方、重症疾患で飢餓状態にある場合は、タンパク質やアミノ酸を消費するため、アルブミンやグロブリンといった、体内のタンパク質、筋肉を壊しながら体の維持を図ります
異化亢進といいます)

 

食べ物(栄養素)を腸に入れる事にこだわる理由

腸絨毛という腸の内側の構造

 

動物の場合、点滴では必要な栄養素は十分補えません。栄養サポートでは、とにかく食べる事、食べさせる事にこだわります。

※点滴をきっかけに食欲が出る場合がありますので、点滴に意味がない訳ではありません。

腸の管腔側(食べ物が通過する側)は、腸絨毛というカーペットの表面のような構造で覆われています。表面積を広げる事で、栄養素をしっかりと吸収するための構造です。

腸という臓器は、身体側の毛細血管から、管腔側から、2方向から栄養素をもらっている臓器だと考えられています。

毛細血管からと食べ物から栄養素をもらう (イメージ図)

 

腸管に食べ物通過しない状態が続くと、腸絨毛に栄養素が行きわたらず、絨毛が剥がれたり、退化してしまいます。

 

》【猫の慢性腎臓病】獣医さんに「何でもいいから食べるものをあげてください」と言われた時も、リンの摂取と必須アミノ酸の補給は考慮すべき。理由もあわせて解説

 

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