広告 治療 猫の慢性腎臓病

34猫の慢性腎臓病の治療~電解質調整~

2024年12月20日

 

 

 

猫の慢性腎臓病の治療~電解質調整~

電解質のバランスを維持することは、症状の緩和や生活の質(QOL)の向上に重要です。

電解質の異常は腎臓病の進行に伴いよく見られるため、適切な治療と管理が必要です。


電解質とは?

電解質とは、体液に溶けているナトリウム、カリウム、カルシウム、リン、マグネシウムなどのイオンを指します。

以下のような役割に関係があります:

  • ナトリウム:細胞間の水分バランス
  • カリウム、マグネシウム:筋肉や神経の機能
  • カルシウム、リン:エネルギー代謝や骨の形成、筋肉の収縮

腎臓はこれらの電解質を調整し、体内のバランスを保つ役割を担っています。


電解質異常と慢性腎臓病

慢性腎臓病では、以下のような電解質異常が起こりやすくなります:

1. 低カリウム血症

腎臓病では尿の中にカリウムが過剰に排出されます。

以下の症状が現れることがあります:

  • 筋力の低下
  • 元気消失、食欲不振
  • 便秘

2. 高リン血症

血液中のリンが排出されにくくなり、高リン血症が生じます。

腎臓病を悪化させるだけでなく、骨の異常や全身の炎症反応を引き起こします。

3. カルシウムバランスの異常

高リン血症が続くと、カルシウムとリンが結合して沈着物を形成(石灰化)します。

骨や血管、臓器に悪影響を与えます。

腎臓病ではカルシウムの吸収や調整にも影響が出ます。

4. ナトリウムの異常

ナトリウム濃度が「低下すると脱水や低血圧」、「高濃度になると高血圧」を引き起こします。

慢性腎臓病ではこれらの異常が交互に現れることがあります。

5. マグネシウムの異常

マグネシウムが不足すると、筋肉の痙攣や疲労が起こることがあります。

一方で、過剰になると腎臓の負担を増やす可能性があります。


電解質調整の治療方法

電解質異常を改善するためには、次のような方法があります:

  • カリウム補充
  • リン吸着剤の使用
  • カルシウム調整
  • 点滴治療
  • 療法食の活用

電解質調整の注意点

  1. 定期的な検査
    電解質バランスは、猫の体調や病状によって変化します。
    定期的な血液検査や尿検査で、電解質の状態を確認し、調整します。
  2. 獣医師の指導
    電解質異常は、過剰な補充や不適切な治療で、悪化することがあります。
    獣医師の指導のもとで、適切な治療を行うことが、大切です。
  3. 食事と薬の組み合わせ
    食事療法と薬物療法を組み合わせて、治療を進めることが、より効果です。

まとめ

猫の慢性腎臓病の治療において、電解質の調整は、症状の緩和や病気の進行抑制に、欠かせない重要なアプローチです。

電解質バランスを適切に管理することで、腎臓の負担を軽減し、愛猫の生活の質を向上させることができます。

獣医師と密に連携しながら行い、定期的な検査で状態を確認することが必要です。

 

 

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