皮下点滴を行う場合、じっとしてくれない・動いてしまうという事はよく起こります。
診察室で猫さんに処置をする場合には、
- 素早く行う
- 音を立てない
- 押さえ過ぎず、猫のペースに合わせる
という点に気を付けています。
保定・押さえ方を工夫する
猫さんに注射をしたり、採血したり、爪を切ったりする際、うまくいくコツは、押さえ過ぎないという点につきます。
ご自宅での点滴の際にも、参考にしていただくと、上手くいく事が多いです。
私は、一人で診療所を運営しているので、同業者から、
採血とか人手がないと大変じゃない??
とよく聞かれます。
飼い主さんに猫の身体を支えて頂きますが、力を入れて押さえつけていただく事はありません。
猫診察あるある
- 大人数で取り囲むと猫は逃げる
- 身体を押さえつけると、同じ力で押し返す
- 一度暴れ出すと、しばらく興奮状態が続く
- 音、声は出さず静かに接する
- 身体をタオルでくるむ (※周りが見えないのを嫌がるタイプの子いる)
猫さんを洗濯ネットに入れたり、保定袋に入れて処置することを否定する意見も見かけますが、個人的には、猫も人も、お互いケガをしない、便利なアイテムだと思います。
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皮下点滴には洗濯ネットよりも、保定袋の方が扱いやすいかなと思います。
ちょっとお値段がしますが、一度買っておくと、型を真似して手作りすることも可能です。
タオルで自作されている飼い主さんもいらっしゃいました。
※定期検査の採血時に持って来てくださり、
「家では空いているところを首の後ろに持って来て、ここから皮下点滴してるんですよ」と、
教えて下さいました。
時間短縮をめざす
爪切り、目薬の点眼、ブラッシング、目ヤニや顎ニキビの清拭、皮下点滴、投薬…
猫さんへの処置は、時間との勝負です。
できるだけ短時間で、ガマンさせない事が重要です。
シミュレーション
在宅での皮下点滴では、手順を何度も確認して、コレ、次はこれ、ココをこう・・・と、シミュレーションしておく事が必要です。
在宅の皮下点滴になる前に、診察室内で点滴方法を見る機会があると思います。
「動画を撮っていいですか?」と、処置の方法(手順)を、動画に収めておくと良いと思います。
※撮影時は、一言、お声掛けください。
時短グッズ
診察室でも、よく利用するのが「加圧バッグ」です。
※500ml用とありますが、250mlでも使用可能です。
ポンプで空気を送るだけですので、余計な機能はなくシンプルです。
4,000円くらいしますが、穴が開いたりしない限り、繰り返し使えます。
皮下点滴とは長いお付き合いになると思いますので、早めに準備しておくと便利です。
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