皮下点滴

皮下点滴の頻度は?1回の量は?~計算方法が知りたい~

2021年7月4日

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  • 皮下点滴の1回の量はどれくらいが正解なの?
  • 1度始めたら毎日やらないと意味ないの?
  • もう点滴をしない生活には戻れないの?
  • 皮下点滴に副作用は無いの?

 

概要

点滴の頻度1回の点滴量は、標準的な方法が決まっていません。

個体差もあるので、「この量が正解」とお答えできません。

ただ、なるべく腎臓に余計な負担はかけたくないものです。

このページでは、計算上の皮下点滴の必要量を分析します。

 

 

皮下点滴の頻度と、1回量の計算方法

皮下点滴で補充する量は、脱水(不足)している水分量です。

脱水しているかどうかの判断は、👇こちらを参考になさって下さい。

★脱水してますか?★

 

★腎臓病のサイン?★

 

輸液量の計算(脱水は何%?)

輸液量(身体の不足量)の判断は、下のような考え方があります。

「在宅で皮下点滴をしましょう」という状態は、5~10%の脱水と考えられます。

 

脱水量(%)身体検査所見
5%以下嘔吐や下痢の病歴があっても、 身体検査では異常なし
5口腔粘膜の軽度の乾燥
6~8皮膚のつまみ持続時間が2~3秒、口腔粘膜の乾燥、眼球のわずかな陥没
8~10皮膚のつまみ持続時間が6~10秒
10~12皮膚のつまみ持続時間が20~45秒、口腔粘膜の乾燥、
眼球の明らかな陥没、中程度から高度の沈うつ
不随意的な筋の攣縮
12~15明らかなショック状態

まずは、軽度な脱水、5%で計算してみます。

 

体重3kgの猫さんの場合

5%脱水(不足している)であれば、体液の不足量は、3000x0.05=150ml となります。

▶ 脱水が緩和されたなと感じたら、脱水3%で計算して、3000x0.03=90mlになりますし、脱水が進んでいる様子なら、

脱水が8%で計算して、3000x0.08=240ml となります。

 

皮下点滴の目的は、あくまでも『脱水の緩和=水分の補給』です。

アンモニアの分解に必要なアルギニンなどの必須アミノ酸は、食べ物から摂取する必要があります。

 

1回の輸液量は?どれくらい?

皮下点滴は、血管に直接入れないので、身体全体の循環状態(血の巡り)が効果に影響します。

脱水具合が強いと、補充する輸液量も多くしたいですが、脱水の程度がひどい子ほど、その輸液を吸収する能力が落ちています。

 

  • 脱水がひどい子ほど輸液量は必要⇒ただし、1回の量は減らした方が身体の負担は軽減
  • 混和された薬剤も、1回の輸液量が少ない方が早く吸収される
  • 1回の輸液量は150ml以下で負担なく行う⇒1日に200ml必要なら、100mlx2回に分ける

 

1回の量にこだわる理由・・・

  

点滴液は何時間くらいで吸収されるの?

 

1回の点滴量が100ml程度でしたら、3~6時間ほどで吸収されます。

12時間後にまだ前回の点滴液が残っている場合は、輸液量が多すぎるか、血流の循環を悪化させている別の原因があるかもしれません。

 

 

皮下点滴は毎日やらないと意味がないですか?

 

皮下点滴は必ずしも毎日必要ではないかもしれません。
必要かどうかは、脱水しているかどうか?なので、1回の皮下点滴で、数日間必要ない子もいます。

 

便秘していませんか?

高齢ネコさんでは、便秘の相談が多い傾向があります。

腎臓病から便秘している子は、痩せていてフケっぽく毛づやが悪いといった特徴があります。

根本的な原因は、「脱水」の場合が多いです。
 

 

便秘の予防、改善にも十分な水分補給をおすすめします。

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体内の水分が保てると、腎臓にも優しい血流になります。

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