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在宅皮下点滴(猫)、「これでいいの?」が解決できると、メリットがいっぱい

2021年8月4日

 

概要

猫の慢性腎臓病のケアには、皮下点滴が必要になる場合が多いです。

状態が落ち着いた際、お家で皮下点滴という選択もありえます。

在宅の皮下点滴、いざ始めてはみたけれど、

  • 猫が暴れる!嫌がる!ココロ折れそう…。
  • 毎日点滴の人もいれば、2日に1回の人もいる。なんで?
  • ソルラクト?生食?なんで使ってるものが違うの?
  • 1回の量は?どれくらい?

色々な疑問が発生します。

 

在宅での皮下点滴によって、猫さんの食欲が出てきたり、吐く回数が減ったり、"顔色"が良くなっていくのが実感できると、治療に対するモチベーションが上がります。

飼い主さんの疑問解消に、少しでもお役に立てればよいなと思います。

 

  

在宅での皮下点滴、3大メリット

  • 通院ストレスが減らせる
  • 費用が抑えられる
  • 治療・ケアに参加できる

 

『猫さんを動物病院に連れていく…』

気が重くなるハードルです。 

キャリーケースに入れて、待合室で待って、診察台に乗せて、検査、注射、お会計、帰宅後は猫も人間もぐったり…。 

 

年に数回ならまだ耐えられますが、週に2回、3回が義務になってしまうと、ココロ折れそうになってしまいます。 

最初の数週間は、しっかり通院での治療が必要になると思いますが、病状が安定してくれば、お家でのケアができれば良いなと思います。

 

猫さんの通院ストレスが減らせて、費用が通院よりも抑えられます

何より飼い主さんご自身がケアしてあげられるというのが最大のメリットです。

 

キャンちゃん
キャンちゃん

一度点滴を始めたら、一生、点滴生活なの??

 

毎日皮下点滴をしていた猫さんが、数か月かけて、週に数回に頻度を減らせることは、ありえます。

 

飲水量の確保・脱水の改善があれば… 

👉【脱却可能?】~猫の腎臓病~皮下点滴に頼らずに脱水を改善できるか?

 

点滴液の種類ってこれでいいの?

自宅でのケアでは、色んな疑問がその都度発生すると思います。

  • 何をしているのか?
  • 何のためにしているのか?
  • どうなればOKなのか?

 

といった事を理解しておくと、モヤモヤすることが少なくなると思います。

 

👆たとえば、9割の人は乳酸リンゲルなのに、ウチはリンゲルだったという場合に、「なんでだろう?」と思ったら、担当の獣医師に質問して、目的を共有しておく事が重要です。

 

「こんなはずじゃなかった」「そんなの知らなかった」という後悔はなるべく避けたいものです。

 

👉★点滴液を知ろう★ 生理食塩水・リンゲル・乳酸リンゲル~保存方法・使用期限は?~

 

点滴の量はこれでいいの? 1回量は? 頻度は?

 

猫さんの場合

1回の輸液量は50~150mLくらい。

ウチは250mLだけど…

「なんでだろう?」と疑問が生じたら、担当の獣医師に質問して、目的・理由を確認📝

 

慢性腎臓病での皮下点滴の目的は、『脱水の改善・緩和』です。

脱水を改善させる量は、その子その子で違います。 

客観的に"計算"するには脱水量の判断が必要です。

脱水量の判断は身体を診ないとできません。

生き物の身体の様子は、全て計算で"答え"が出るものではありません

 

何度も書きますが、「なんでだろう?」という疑問は、

担当の獣医師に質問して、目的と理由を共有しておく事が重要です。

 

脱水の程度(%)を意識。身体を診ないとできない

 

脱水具合が強いと、補充する輸液量も多くしたいですが、脱水の程度がひどい子ほど、1回の輸液を吸収する能力が落ちています。

 

👉皮下点滴の頻度は?1回の量は?~計算方法が知りたい~

 

【ココロ折れそう】猫さんが暴れる…

 

ポイント

診察室で皮下点滴のやり方を撮影させてもらいましょう。

コツは・・・

  • 素早く行う
  • 押さえ過ぎず、猫のペースに合わせる

イメージトレーニングをしましょう。

 

👉在宅で猫の皮下点滴~暴れてしまうときの対処法~

 

★液漏れ・逆流★ ~トラブルシューティング~

在宅ケアは、色々なトラブルが発生しますが、大事なことは「まずは落ち着く」事です。

 

ほとんどの場合、"やり直し"が可能です。

 

点滴液が漏れたり、目標の半分しか入らなかったり、思い通りにならないことが、時には起こると思いますが、まずは「落ち着いて」無理せず、やり直すことで解決することがほとんどです。

 

 

>>猫さんとの思い出を残す写真家さん📷

  

定期検査・経過観察は何を見たらいい?どれくらいおき?

動物病院での血液検査は、皮下点滴を始めた当初は、月に1~3回。

状態が安定すれば、1~2か月に1回くらい。

状態を診ながら判断します。

  

病院がチェックすること

一般身体検査:問診、体重・血圧測定、触診・聴診など

生化学検査や血球計算(貧血の有無も含)といった血液検査、尿検査

 

改善?/横ばい?/悪化? という『変化』を確認する事が多いです。

 

おうちでチェックできること

お家でのチェック項目

  • 食欲(実際に食べた量)の変化
  • 排便の様子←脱水していると便秘が起こります
  • 排尿の回数/量の変化
  • 体重の変化

 

特に、体重の変化には気をつけましょう。

 

日々の体重測定、尿量のチェックが可能な

Catlog Boardという、トイレの下に敷くタイプのスマートトイレを、

上手く活用している飼い主さんもいらっしゃいます。

 

👉Catlog Boardを使用する事で結果的に医療費の節約になった症例 (キャトログボード)🐾

 

良かれと思ってやっていたのに…【副作用について】

目的としている効果ではない作用を副作用といいます。

 

『副作用は全て有害』という訳ではありませんが、想定内か?想定外か?というのは、心の準備に大きく違いがでます。

 

👉【ぐったり?肺水腫?】猫の在宅皮下点滴で起こりえる副作用🐾

 

特に、今までと方法が変わったり、新しい薬が追加されたりといった際は、担当の獣医師と、目的や理由を共有しておく事が重要です。 

 

何度も書きますが、「こんなはずじゃなかった」「そんなの知らなかった」という後悔は避けたいものです。

 

【もしかしたら…】皮下点滴からの脱却方法

 

ポイント

『心配だから』『念のため』という皮下点滴が、しばしば行われています。

また、栄養の補給という誤解をされているケースも多いと感じます。

(※皮下点滴で1日の栄養素をまかなう事はできません)

 

  • 本当は必要ない処置なのでは?
  • 目的が共有されていないのでは?
  • 皮下点滴以外の方法での改善は?

 

状態が落ち着いた時点で、検討してみる余地はあると思います。

 

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👉【脱却可能?】~猫の腎臓病~皮下点滴に頼らずに脱水を改善できるか?🐾

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