広告 予防 猫の慢性腎臓病

55猫の慢性腎臓病の予防~体重管理~

2024年12月20日

 

 

 

 

猫の慢性腎臓病の予防~体重管理~

猫の健康を維持する上で、体重管理は非常に重要なポイントです。

「肥満」も、過度の「筋肉量の低下(フレイル)」も、慢性腎臓病(CKD)の発症リスクを高めます。

また、病状を悪化させる要因になります。


なぜ体重管理が重要なのか?

1. 肥満と腎臓病のリスク

肥満は猫の全身に負担をかけるだけでなく、腎臓にも悪影響を及ぼします。

  • 高血圧:腎臓への血流が悪化し、腎臓の機能を低下させる。
  • 糖尿病:腎臓にさらなる負担をかける。
  • 慢性炎症:腎臓を含む臓器にダメージを与える原因となる。

2. 痩せすぎと腎臓病のリスク

一方で、体重が減りすぎている場合も問題です。特に筋肉量が低下すると、腎臓病の進行を早めることがあります。

  • 筋肉からの老廃物の増加:腎臓に負担をかける老廃物が増加。
  • 免疫力の低下:感染症リスクが高まり、腎臓への影響が増える。

3. 体重の変化は健康状態の指標

猫の体重の変化は、腎臓病の早期徴候です。

体重が急激に減少している場合は、腎臓病や他の健康問題を疑います。

お家での体重測定が、早期発見のための最重要項目です。


適切な体重管理の方法

1. 理想的な体重を把握する

猫の理想的な体重は品種や体格によって異なります。

  • 理想的なボディコンディションスコア(BCS)
    • 肋骨が軽く触れる程度。
    • 腰のくびれが適度に見える。
    • お腹のたるみが少ない。

獣医師と相談し、愛猫の理想的な体重を確認することが大切です。

2. 食事をコントロールする

適切な食事管理は体重管理の基本です。以下の方法を心がけましょう:

  • 高品質のフードを選ぶ:栄養素のバランスが取れたキャットフードを与える。
  • 摂取カロリーを調整:猫の年齢、活動量、体重に応じて適切な量を提供。
  • 1日の摂取カロリーを計算:計算上の、「摂取カロリーの目安」を知ることも大切です。

3. 定期的な体重測定を行う

週に1~2回、猫の体重を測定し、変化を記録します。

急激な増減があれば獣医師に相談しましょう。


注意すべきポイント

1. ダイエットは慎重に行う

肥満の猫に急激なダイエットを行うと、肝リピドーシス(脂肪肝)を引き起こすリスクがあります。

必ず獣医師と相談し、ゆっくり時間をかけて体重を減らすようにしましょう。

「3か月で体重の10%(体重5kgなら500g)」が限度です。

2. 高齢猫への配慮

高齢猫は筋肉量が減少しやすいため、体重が減少している場合は筋肉を維持するための栄養補助を検討します。

3. 病気が疑われる場合は早めに受診

体重が減少している場合、腎臓病以外にも「腫瘍性疾患」や、「消化器疾患」などの可能性もあります。

一度、獣医師の診察を受けておきましょう。


体重管理のメリット

1. 腎臓への負担軽減

適正体重を維持することで腎臓の負担を軽減し、慢性腎臓病のリスクを抑えることができます。

2. 健康全般の改善

体重が適正であることで、糖尿病や関節疾患など他の病気のリスクも減少します。

3. 飼い主が早期異常を察知しやすい

定期的に体重を測定することで、健康状態の変化をいち早く察知できるようになります。


まとめ

適正な体重を維持することで腎臓への負担を軽減し、全身の健康を守ることができます。

お家での定期的な体重測定が、早期発見のための最重要項目です。

 

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