- 尿石症の猫がいるので、もっと頻繁にpHチェックしたい
- そのたびに動物病院へ行くのは大変
- 療法食から通常のフードを切り替えたいけど再発が心配
尿のpHが分かれば少し安心感が生まれます。
Amazonで買える市販のpH試験紙と、医療用の検査で使う試験紙。
どれくらい一致・不一致があるかな?と、検証してみました。
結果の解釈について
ただし、ご注意ください。
この情報はあくまで通院や動物病院での検査の補助として利用していただくことをお勧めします。
自宅でのチェックだけで診断を下すことは避けてください。
尿のpHを知ることで、飼い主様に安心感を提供できれば幸いです。
市販の試験紙がどれほど信頼性があるのか、ぜひご一読ください。
10頭の猫さんの尿で検証しました
》実験室家庭用ph試験ストリップインジケータPH4.5-9.0試験紙
不妊手術などで来院した10頭の猫さんに協力していただきました。
性別は、オス3頭、メス7頭。
年齢は、5ヶ月齢から7歳齢まで。
10頭のうち、No.2の子は糖尿病、No.6の子は膀胱炎を患っています。
(結果!)医療用の試験紙とほぼ一致するものもある
まずは、いきなり結果からお伝えします。
Amazonで手に入るものではこのタイプの試験紙です!
pHの判定幅が4.5-9.0。
この幅が広すぎると、判定しづらくなります。
》実験室家庭用ph試験ストリップインジケータPH4.5-9.0試験紙
No.2~4の結果。
上3枚と、下3枚を比較してみると…
pHの微妙な違いがわかりやすい
続いてNo.5~10の結果です。
No.5のように、アルカリ側(8以上)になった時に、
きちんと教えてくれます。
今回の実験で使用した試験紙
今回検証に使った試験紙は、全てAmazonで1,000円前後で購入したものです。
※テルモのウリエースは診断用医薬品です。販売はされていません。
ちぎって使うロールタイプのものや、ふせんのように束になっている試験紙でも、同様に検証してみました。
ロールタイプ・付せんタイプは判別できない
ロールタイプと付せんタイプの試験紙は、判別するpHの範囲が1-14と広く、5-9の間の色の違いがうまく読み取れません。
医療用試験紙ではpH5ですが、下の2枚だとpH7くらいに読めます。
10検体比較…違いがよくわかりません。
付せんタイプも同様に、違いが微妙でわかりません。
》Catlog Boardを使用する事で結果的に医療費の節約になった症例
》実験室家庭用ph試験ストリップインジケータPH4.5-9.0試験紙
pHチェック猫砂ってどうなの??
尿結石を持病で抱えている猫さんの場合、猫砂の変更は、かなり慎重に行うのが無難です。
気に入らない素材・粒の大きさ・においなど…トイレに違和感を感じると、排尿を我慢して、膀胱炎の原因となることがあります。
ただ、コスパは良いと思いますので、慎重にお試ししていただくのが良いと思います。
補足説明(猫さんの尿路結石)
ストラバイト
猫さんの尿路結石には、尿のpHが深く関係しています。
ストラバイトによる尿路結石は、
尿がアルカリ性(pH8以上)になると形成されます。
シュウ酸カルシウム
シュウ酸カルシウムによる尿路結石も最近増加しています。
こちらはpHが酸性側(pH5~6)で形成されることが多いです。
尿路結石の予防
食べ物の中のミネラルや、尿のpHに考慮したフードは予防の軸になります。
すでに療法食を食べている場合、治療食の変更・検討は、かかりつけの獣医師と相談しながら行ってください。