BUNの上昇↑ CREAは正常→

ポイント
BUNとCREA、どちらも上昇していれば、何らかの腎障害が起きていると思われます。
時々、BUNは高いけれど、CREAは基準値内という結果が出てきます。
BUNに比べて、CREAは腎臓の病気以外では上昇しないので、この結果でしたら、腎臓以外の病気も考える必要があります。
腎臓病以外でBUNが上昇する原因
- 食後の採血・高たんぱく食
- 消化管内での出血
- 発熱時
- ステロイド剤の投与時
- 筋肉に損傷がある時 など
たんぱく質が多いフードを食べている子は、BUNが高くなります。
慢性腸炎や腸の腫瘍など、腸の中で出血が起こっている場合にもBUNは上昇します。
体のどこかで炎症が起きているにも、BUNの上昇が見られることがあります。
腎臓病かどうかを確認するためには…
色んな経験を経た獣医師ほど、血液検査の項目(BUNやCREA)だけで腎臓病と判断しません。
体重の変化、食欲・飲水量の変化、脱水の有無・・・
そして確認検査として次に行うべきなのは、「尿検査」になります。
尿の濃さ(尿比重)の測定が、初期の腎臓病の鑑別には非常に重要です。

腎機能が落ちた猫さんの尿は薄くなります(右)
まとめ
- BUNとCREA両方上昇していたら腎機能の低下が疑わしい
- BUNだけ上昇している場合は、腎臓病以外の原因も多いので気をつける
- 腎臓病かどうかの追加検査で尿検査は必須