スキマ時間に読めるビジネス書
最近、通勤時間はスマホを鞄にしまい、週に3-4冊くらいのペースで、読書を楽しんでいます。
私の場合、こういった記事を書くこと(アウトプット)を前提に読んでいるので、
気になった場所や、忘れたくない場所に、付箋や書き込みをどんどんしていくスタイルです。
さて、今回は、精神科医で作家の樺沢紫苑(かばさわ・しおん)さんの書かれた、
「精神科医がすすめる これからの生き方図鑑」をご紹介します。
この本は一言でいうと…
限られた時間(=人生)を、自分らしく生きていく方法を紹介している本です。
なんだか毎日、何をしたという訳ではなく、1日が終わってしまっている・・・とか、
ただ、与えられた指示をこなしているだけ、何かにチャレンジするハードルを越えられない、
といった悩み・不安をお持ちの方に、本当にお奨めの1冊です。
47個ものノウハウが、まるで福袋のように詰め込まれていますので、
その中から3つ、印象深いものを取り上げたいと思います。
- 「反対星人」と「チャレンジ星人」がいる
- 自己開示の返報性を意識
- ストレスの危険性についてのデータ
「反対星人」と「チャレンジ星人」
世の中には、「反対星人」と「チャレンジ星人」がいる。
その比率は、なんと「反対星人」が9。「チャレンジ星人」は1。
反対星人は、別名インプット星人とも言われ、
周りからの指示を受け取る事ばかりに慣れてしまったため、
受動的で、"前例"や"経験"を判断材料にします。
これに対して、チャレンジ星人は、別名アウトプット星人。
自分で考えて判断・行動する能動型。
現状を踏まえ、未来予測まで行います。
試行錯誤しながら、新しい方法を見つけ出します。
たしかに、獣医師の世界で新しい治療法や、概念について議論される際、
何でもかんでも、まず"反対"という人の方が多いなという印象があります。
新しいものが常に良いという訳ではありません。
また、獣医学は、知見の積み重ね(ある意味伝統?)が重要な世界ですが、
とりあえず『常に長い物には巻かれておけ』みたいな生き方は自分らしくないなと感じました。
自分の感じたことや意見のアウトプットを、習慣化する!
自己開示の返報性
なんだか難しい心理学用語のように見えますが・・・要は、
人に名前を尋ねるときは先ずは自分から名乗る・・・みたいな(ちょっと違うか…)
相手のことを知りたかったら、自分のことを打ち明けてみようという、という法則です。
有意義な人生には、人とのつながりが必要です。※"数"は必要ではないと思います。
日本人は悩み事があっても、3人に1人は相談する人もいない。そんな社会です。
私の診療所は、猫の飼い主さんの割合が多く、犬:猫比は、1:9です。
犬の飼い主さんには、お散歩仲間さん、同じ犬種でのお友達グループなど、
相談相手がいらっしゃる場合が多いのですが、
猫の飼い主さんは、病気のことについて、一人で抱え込む方、
SNSなどで夜中じゅう情報収集をされているような方が、
本当に多いのです。
「私はこうしてみたけど」とか、「だったらこうしてみたら」と、
自分は孤独ではないと感じさせてあげる事が必要だと、年々感じています。
自己開示、言語化によって、「孤城」から抜け出すお手伝いができるような存在になろう!
日常のストレスの危険性
樺沢先生の書籍やYouTubeでは、
"数字データ"を引用されている事が多く、
それが時にインパクト強すぎて、逆に笑ってしまう事も有ります。
日常のストレスの危険性について。
『通勤電車vs戦闘機のパイロット』
通勤電車のお客さんの方が、戦闘機のパイロットに比べて、
血圧・心拍数を比較すると通勤電車の方が高い・・・って。
根拠はあるんですか?データはあるんですか?みたいな声が聞こえてきそうですが、
BBCのニュースでも紹介されています。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/4052861.stm
Commuters 'suffer extreme stress'
普段の生活の中で、どうしても避けられないストレスもありますが、
生活習慣の工夫によって避けられるストレスも多く、
「脳疲労」に陥らないような生活を心がけたいです。
具体的に私が始めたのが、
- 集中仕事と非集中仕事を行う時間、メリハリを意識
- 隙間時間の過度なスマホチェックなど、情報の集めすぎに注意
- 睡眠・入浴の改善で、質も時間も確保
メンタルの健康維持。ストレス、脳疲労の"蓄積"に注意!
"これ生き" これからの生き方の参考書
私の両親は・・・
笑って過ごしても1日は24時間
イライラ怒って過ごしても1日は24時間
だったら、笑って過ごしましょう
と、幼少期から私に話していました。
学業や仕事の成功で得られる幸福よりも、
人から感謝される事で得られる幸福を大事に。
そんな育て方をしてくれたんだなと、
改めて両親に感謝します。
3~40代以上の方々に、おすすめの一冊だと思います。