
- 薬用シャンプーの種類が多くて区別がつかない
- 皮膚の状態(ベタベタ・カサカサ)で使い分けるの?
- マラセブとマラセキュアとは違うの?
季節の変わり目は皮膚病での受診数が増えます。
高温・多湿な暑い季節、乾燥する冬も、細菌や真菌(カビ・マラセチア)といった微生物が原因の場合が多く、シャンプー療法が、選択肢に挙がります。
殺菌系のシャンプーで使われる事が多い
- ノルバサンシャンプー
- マラセブシャンプー
この2つ、特徴と使い分けを知っておくと、痒みやフケ、皮膚のべたつきのケアに役立ちます。
ノルバサンシャンプー(主要成分:クロルヘキシジン)
ノルバサンシャンプーの主成分は、"クロルヘキシジン"という殺菌成分です。
特に細菌感染が原因の「膿皮症」という皮膚病で使用されます。

👆 皮膚の病変部を顕微鏡で見ると小さい球菌がたくさん見えます。
※魚卵のような青い小さなつぶつぶ
クロルヘキシジンは0.5%という濃度、コンディショナー入りなので、皮膚の弱い子にも安心してお使い頂けます。
犬でも猫でも使用可能です。
マラセブシャンプー(主要成分:クロルヘキシジン,ミコナゾール)
マラセブシャンプーは、クロルヘキシジンにミコナゾール(抗真菌剤)が配合されています。
クロルヘキシジンの濃度はノルバサンよりも濃度が高めの2%です。
真菌というのは"カビ"のことですが、とくにマラセチアという酵母様真菌に対して使われます。

👆ピーナッツ型のマラセチア。細菌よりも大きいです。
脂っぽいベタベタした皮膚で増えます。成分と濃度の関係上、医薬品扱いとなります。
犬に対してのみ、承認されています。
マラセブシャンプーの後発品(ジェネリック)で、マラセキュアシャンプーも販売されてます。
まとめ
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ノルバサンシャンプー | 酢酸クロルヘキシジンシャンプー | マラセブシャンプー | マラセキュアシャンプー | |
膿皮症 | 膿皮症 | マラセチア性皮膚炎 | マラセチア性皮膚炎 | |
主要成分 | クロルヘキシジン酢酸塩 | 酢酸クロルヘキシジン | ミコナゾール硝酸塩 クロルヘキシジングルコン酸塩 | ミコナゾール硝酸塩 クロルヘキシジングルコン酸塩液 |
容量 | 200mL | 250g | 250mL | 250mL |
表示区分 | 動物用医薬部外品 | 動物用医薬部外品 | 動物用医薬品 | 動物用医薬品 |
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皮膚病変は、病原体の特定(皮膚の検査)をしてシャンプーを選択します。
※原因の病原体は細菌だけ、真菌だけ、両方の場合があります。
皮膚の感染症(膿皮症・マラセチア性皮膚炎)で、よく使用されるシャンプー2つをご紹介しましたが、
状態によっては内用薬(飲み薬)を使用する場合も少なくありません。
アレルギーや、アトピー性皮膚炎が関連している場合もあります。
かかりつけの獣医師とよくご相談なさってくださいませ。